初詣はいつまでに行けば良い?松の内までってどういうこと??
毎年新しい年が来ると、「初詣に行こう!」と思うのに、ついついグータラ過ごしているうちに正月休みが終わっちゃった・・・何てことありませんか?1月1日に初詣に出かけられる方も勿論いると思いますが、みんながみんな元旦に出かけられるわけではないですよね。そもそも、初詣っていつからいつまでを指すのかご存知ですか?これを知っていれば、慌てて予定を組まなくてもいいだろうし、元旦に初詣出来なくても気落ちすることはありません!
そこで、今回は初詣はいつまでに行けば良いのか?について調べてみました。期間については諸説ありますが、本来の意味や「松の内」という期間が「初詣」の期間に与える影響について、そこから見える関東関西での違いについて触れて考えてみようと思います。
初詣の本来の意味とは?
初詣の意味
コトバンク(https://kotobank.jp/word/%E5%88%9D%E8%A9%A3%E3%81%A7-115264)によると「初詣」に関する解説が4つ挙げられています。
- ブリタニカ国際大百科辞典 小項目辞典
- デジタル大辞泉
- 大辞林 第三版
- 日本大百科全書(ニッポニカ)
の解説が抜粋で紹介されています。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説
初詣で はつもうで
正月に初めて社寺に参詣すること。江戸時代に恵方参りと称して,その年の恵方にある社寺に詣でる風習が盛んになったが,古くは1日の境を日没時としたため,大みそかの夕刻から一家の主人が氏神のやしろにこもったり,社前で火を焚いて夜明かししたりする年籠りが行われた。
本文は出典元の記述の一部を掲載しています。
出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
デジタル大辞泉の解説
はつ‐もうで〔‐まうで〕【初詣で】
[名](スル)正月、その年初めて社寺に参詣すること。初参り。「晴れ着で―する」《季 新年》「―鳥居の影を人出づる/虚子」
出典|小学館
大辞林 第三版の解説
はつもうで【初詣で】( 名 ) スル
新年に初めて社寺に参詣すること。はつまいり。 [季] 新年。
出典|三省堂
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
初詣で
はつもうで
新年最初に神仏に参詣(さんけい)すること。大晦日(おおみそか)の晩から元日にかけては、村の氏神にこもって起き明かすものであったが、前半は除夜の鐘を聞き、後半は初詣でと、二つを別々の行事に分けたのであろう。恵方(えほう)参りともいって、その年の明きの方(恵方)にある社寺に参詣する例も多く、そこで初日の出を拝む人もある。初詣での済むまでは、途中で人に会ってもことばを交わすものでないといった。現代は社寺や電鉄会社の宣伝も盛んで、有名な社寺に人が集中する傾向がある。社寺では護符(ごふ)、破魔矢(はまや)、だるまなどを準備している。別に、生児の30日目前後の初宮参りのことを初詣でとよぶこともある。[井之口章次]
出典|小学館
これらの記述から、
- 新年に初めて寺社に参拝すること
- その年の恵方にある寺社に詣でる風習があった
- 1日の境を夕刻としていたことから大晦日の晩から元日にかけて行われる
- 年籠りとも呼ばれていた
この様なことがわかりますね。
年籠りは、「大みそかの夕刻から一家の主人が氏神のやしろにこもったり,社前で火を焚いて夜明かししたりする年籠りが行われた。」とありますね。Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%9D%E8%A9%A3)によると「大晦日の夜の「除夜詣」と元日の朝の「元日詣」との2つに分かれ、元日詣が今日の初詣の原形となった」そうです。
初詣の風習
初詣に出かけると、おみくじを引いたり、お守りを購入したりしますよね。初詣の風習としては参拝以外にも・・・
- お守り・破魔矢・風車・熊手などを受ける
- 絵馬に願い事や目標を書く
- おみくじを引いて今年一年お吉凶を占う
- 昨年購入したお守りなどを寺社に収めて焼いてもらう
今年一年がよい年でありますよにと祈りますよね。昨年に購入したお守りや破魔矢などは、寺社に納めて焼いてもらうのも忘れずに。また神社によっては境内で甘酒や神酒などが振るまわれますし、屋台がたくさん出ているところもありますよね。
有名な寺社では1月1日に恒例行事を行うところも多いです。日本の神社のトップでもある伊勢神宮では新しい年の初めをお祝いする「歳旦祭 (さいたんさい)」が行われます。
これらのことから、意味としては
- 新年に初めて寺社に参拝すること
- その年の恵方にある寺社に詣でる風習があった
- 1日の境を夕刻としていたことから大晦日の晩から元日にかけて行われる
- 年籠りとも呼ばれていた
風習としては
- お守り・破魔矢・風車・熊手などを受ける
- 絵馬に願い事や目標を書く
- おみくじを引いて今年一年お吉凶を占う
- 昨年購入したお守りなどを寺社に収めて焼いてもらう
この様なことがわかりますね。意味から見て取ると、大晦日の夕刻から元日とされていますが、一般的には
- 三が日まで(1/1〜1/3)
- 松の内まで(1/1〜1/7)
- 元日に行くもの(1/1)
という意見が多いです。三が日までというのは、日本の多くの企業や官公庁のお正月のお休みが3日までのところが多いことに関連するものと思われます。元日に行くものというのは、初詣の本来の意味からくるものだと思います。では「松の内まで」とは?
「松の内」の期間が「初詣」の期間に影響を与えるわけ
松の内というのはお正月の門松を飾る期間のことで、もとは元日から1月15日までの期間を差します。お正月の飾りをしている期間中ですから、初詣の期間の候補としてあがるのも納得です。近年では七草粥を食べるころまでの1月7日とされている様ですが、なぜ1週間も短くなったのでしょうか?
これは徳川家光公が亡くなった日にちに関わっているそうです。本来は松の内が明けた1月20日ころに鏡開きが行われていました。しかし、慶安4年の4月20日に家光公は死去すると、20日は忌み日になり、1月20日に鏡開きをすることを避けるようになったそうです。
このことから1月11日に鏡開きをするようになったそうですが、まだお正月ムード漂う松の内に鏡開きをするのはおかしなことだ!となり、松の内の期間が7日までに短縮されたというのです。この風習は江戸幕府のお膝元であった関東を中心に広がったため、全国的に見れば地域によって差がありますし、関西では本来通り1月15日までを松の内としてるんだそうです。
そのため、初詣をいつまでにするか?というのも松の内の期間にばらつきがあるため、同様に定まってはいないようです。では、一体初詣はいつまでに行くのが良いのか?情報を整理してみましょう!
初詣はいつまでに行くのが良いのか?
意味から見ると「新年に初めて寺社に参拝すること」「1日の境を夕刻としていたことから大晦日の晩から元日にかけて行われる」というところですね。一般的には「三が日まで(1/1〜1/3)」「松の内まで(1/1〜1/7もしくは1/15)」「元日に行くもの(1/1」ですね。毎年の恒例行事として多くの寺社では1月1日に行事を行っています。
元旦に参拝できる人もいますし、三が日なら初詣に行けるという人もいます。なかには15日ころまで初詣に行けずに過ごした人もいますよね。初詣はこの日までにしなければならない!!ということは、幾つかの寺社のホームページを確認しましたが書かれていません。
むしろ、その年が良い一年になりますようにと祈ることを主旨としているのならば、「その年初めて寺社に詣でる」ことを初詣としてもいいんではないかと思います。極端なことを言う人だと「じゃぁ12月31日に初めて行っても初詣ってことだな!」という人もいるかもしれませんね。
もしイベントとして捉えていて、初詣の人ごみや雰囲気、甘酒やお神酒、屋台を目当てに行きたいのであれば元旦〜三が日に行くのがいいと思います、祈願の意味で行くのであれば遅すぎる!何てことはないと思います。
なので、初詣はいつまでに行くのがいいのか?という悩みには
「イベントとしていくなら1月1日から1月3日までに行くほうがいい」
「祈願目的なら、あなたが行ける時に、一年が良い一年になるように祈願しに行けばいい」
と回答したいと思います。
終わりに
管理人は2015年は1月も半ばを過ぎてから「初詣」しました。参拝者は他にもいましたし、屋台はありませんでしたが絵馬を書くこともできますし、おみくじも引きました。やはり雰囲気や行イベントごととして捉えるなら、三が日までに早めに行くのが良いかもしれませんが、一年の祈願という意味であれば、読んで字のごとく「初めて詣でる」を意識するのがいいのかもしれませんね。
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