車は決算期の値引きが1番?元ディーラー営業が教える値引きの条件!

巷では、『決算期だと値引きを沢山してもらえるから、決算期に車を買うのがベスト!』という記事をよく見かけます。でも、ただ単純に決算期ならいいというわけではないのをご存知ですか?

元ディーラー営業の身としては、オススメの時期は他にもあるのですが、決算期に車を購入するのであれば、条件とタイミングが重要だと思っています。

そこで、今回は車購入を検討されている方に、決算期における値引きの条件とタイミングについて、こっそりお話したいと思います。

  • 決算期に値引きをたくさんしてもらって購入したいと思っている人。
  • 決算期は値引きをたくさんしてもらって購入できると思っている人。

必見ですよ!

もちろん、自動車を販売しているお店には様々な形態があるので、一概には言えませんが、ここだけはどこも同じ!というポイントをご紹介しますね!今回は新車の購入を前提に書いていきます。

決算期の値引きが大きくなる理由

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自動車業界の決算期それは年度末の決算の3月と、中間決算の9月ですね。どうしてこの時期が『値引きが狙い目』とされているのか?それは、

決算期に合わせて業績を上げたい

決算期に合わせて販売計画(ノルマ)が増加する

という事情があるからなんですね。自動車業界に限らず、この時期に決算セールを行うところはこういった理由があるわけです。そして、この時期に自動車の販売業界で行われるのが

  • 値引きの増加!
  • オプション品サービス特典!!
  • 特価価格の◯◯!!!!

とい言った販売策ですね。これをうまく組み合わせることで、

決算の時期に車を購入するとお買い得

値引きをたくさんしてもらえる

といった事に繋がるわけですね。

実際に、販売計画というのは通常の倍ほどかせられますし、決算期の販売対策なるものが存在するのは事実です。ですが、単純に決算だからといって通常よりも逸脱した値引きをするわけでもありませんし、ネットで『この車だったら20万円は値引きさせられます!』なんて言葉を鵜呑みにしてはいけません。

値引きがたくさんできる理由というのは、双方の利害が一致したときです。

ということで、まずは決算期に値引きを最大限に引き出す条件というものを上げてみようと思います。

最大限の値引きを引き出す条件とは?

決算期に値引きをたくさんしてもらいたいと思ったら、ある一定の条件を満たす必要があります。この手の記事を目にすると、大抵は競合車種と競わせて値引きを引き出しましょう!と書かれている方が多いのですが、これは逆効果です。

ネットで値引きはこれくらい当然と書いてあった。他社はもっと値引きしてくれた。そう仰る方は多いのですが、はっきり言うと・・・

ネットの情報はネットの情報で、条件が一緒とは限らない上に、もしその値引きで購入できるところが見つかるのならばそこで購入してください。

他社はもっと値引きしてくれた・・・そもそも同じ車ではないのに、金額で比較することに意味はないです。そして、値引き額で検討しているのか?総支払額で検討するのか?車の金額、装備内容に納得して購入するのか?よく考えてください。

というのが営業サイドの本音です(あくまで私のですが)。

大きな買い物ですから、お金のことを考えることは大切です。ですので、決算の時期を狙うのは間違いではありません。そのときに一番良い商談をするための条件をお話ししておきます。ここポイントですからね!!

1.登録可能な車種・グレード・色を選ぶ

2.現金もしくは代理店のローンで購入する

3.購入時期は3月・9月どちらも20日前の土日

4.必要な書類を用意する

一つずつ詳しく見ていきましょう!

購入時期は3月・9月どちらも20日前の土日

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車は、基本的に登録ベースと言われています。どういうことかというと、車が製造され車体番号(フレームナンバー)が打刻されると、車検証・ナンバーを発行する手続きが出来ます。車が製造され、必要書類が揃うと車検証・ナンバーが発行された時点で登録となります。

この作業には、製造された車がある状態でも普通車では最短で4日はかかります。

理由としては、車庫証明の発行までの日数が影響するからです。車庫証明は、届出の管轄の警察署で3〜7日かかります。提出日から受理まで、なか2日のところが多いですね。

なか2日というのは

月曜日に申請した場合→火・水の2日を挟んで木曜日に受理

火曜日に申請した場合→水・木の2日を挟んで金曜日に受理

水曜日に申請した場合→木・金の2日と休日の土・日を挟んで翌月曜日に受理

*土日、祝祭日がある場合はその分遅れますので注意が必要です!

となります。この車庫証明を受理しなければ、普通車は車検証を作る事ができません。そのため、遅くても、3月20日、9月20日の前の土日に成約することをお勧めします。上記でも申し上げたとおり、最短で4日ですが地域によってはそれ以上かかる事もあるからです。

軽自動車の場合は同条件で書類が揃ってさえいれば、最悪1日でこの作業は完了されますが、何かのトラブルで転けたらアウトです。ですので、下で詳しく書きますが、必要な書類は揃えていくと良いでしょう。

登録可能な車種・グレード・色を選ぶ

登録可能、つまり近日中に生産予定の立っている車、もしくはすでに生産された車であるということです。車種・グレード・車体色によって生産の予定や在庫状況はまちまちでしょう。なかには既に生産予定が半年先・・・なんて車もあります。

登録ベースで実績になるわけですから、そこを上手くつつくためにもこの条件を満たす車でなければなりません。

個人的には大きな買い物だからこそ、好きな車種・グレード・車体色を選ぶことをお勧めします。金額だけで決めると、後悔しますが、これはどうやっても変えることができませんからね!(買い換えればできますが、新車を売っても購入代金とトントンになんてなりません。)

現金もしくは代理店のローンで購入する

登録ベースということをお話しした上で、もうひとつが支払い方法です。現金で購入される場合、またはその販売店の自社クレジットを使用する場合は、その日のうちに審査が通れば問題ありません。ですが、銀行ローンを予定しているとなると話しは変わってきます。

もし、銀行ローンを考えている場合は、上記の日程よりも1週間以上は余裕を持って、一度店舗にて見積もりを出してもらいましょう。銀行の審査に1週間ほどかかります。

必要な書類を用意する

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一般的に、車(新車)を購入する際に必要なものは以下のとおりです。

準備するもの普通車軽自動車
登録に必要実印認め印
印鑑証明書住民票
 車庫 に必要保管場所使用権原疎明書面(自認書)

/保管場所使用承諾書

保管場所使用権原疎明書面(自認書)

/保管場所使用承諾書

自動車保管場所証明申請書2通

保管場所標章交付申請書2通

計4枚綴り

自動車保管場所届出書1通

保管場所標章交付申請書2通

計3枚綴り

保管場所の所在図・配置図保管場所の所在図・配置図
その他頭金

このなかで、自分で用意しなくてはならないのは黒太字になっている箇所です。車庫証明に必要な書類で太字でないものは、通常は販売店の方で準備してくれます。

なかでも、保管場所使用権原疎明書面(自認書)もしくは、保管場所使用承諾書はかなり重要です。車庫の場所が、自分の土地であれば自認書で問題ありません。また、自分の親や祖父母であれば自認書に※印で関係を記入することで対応も可能です。

しかし、借地や賃貸であれば土地の持ち主や管理者に使用承諾書を書いてくれるように依頼しなければなりません。大きなマンションなどでは、管理会社に問い合わせ、書類を出してもらうまでに時間がかかります。これは一概に何日とは言えないのですが、過去体験したなかに2週間近くかかった事がありました。

以上のことから、

  1. 3月20日、9月20日前に成約する
  2. 生産予定のある車、在庫車を選ぶ
  3. 現金購入か販売店クレジットを利用する
  4. 銀行ローンの場合は前もって見積もりをもらいに行く
  5. 印鑑・登録書類・車庫証明書類を揃えていく

これらの条件を満たしておくことが必要です。これだけ揃っていれば『購入の意思』が伝わりますからね。その日に決めてくれるお客様には、営業マンも頑張ってくれると思います。

これが最低条件です。このほかに、営業側から見て値引きをしたいと思わせる相手であるということがあります。お互い人間ですから、気持ちの良い商談ができる方がいいですよね。

値引き値引きとうるさい人は、どうしてもよ印象を与えないですから、いくら決算期とはいえ、ガツガツしすぎないのもポイントです。

本当に決算に期の値引きが一番か?

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ここだけの話、値引きの幅はそんなに年間を通しては変わらないと思います。

決算は3月9月ですが、車を購入するのに動き出すのなら2月や8月がお勧めです。決算の前の月から動いていれば余裕があるのもそうですが、決算前倒しの条件を使ってくれる場合もあります。

また1月は初売りをするお店が多いですよね。ここも通常よりは良い条件が出ます。

我が家で新型VOXYを2014年2月に購入しましたが、新型のため10万円ジャストの値引きでした。主人の友人営業マンからの購入でしたが、それ以上はできないということでした。また、実家も何年か前の8月にフルモデルチェンジ前のラクティスを購入しましたが『1円単位の端数も切ってくれなかった!』と嘆いていました(笑)

TOYOTAが値引きをしてくれないのではなく、タイミングというのはそのメーカーの状況それぞれなのです。

新型は基本値引き以上しない!これはどこも同じだと思います。むしろ値引きしないところもあります。ただ、一番最初に述べたように、オプションサービスや、特価価格のお値打ちものがあるのは決算の強みでもあると思います。

いろんなお店で競合させるくらいなら、本当に欲しい車で金額面で営業マンに相談するのがいいと思います。できなければ、出来ないと言われますから。

通常、軽自動車は2〜3万円くらい、多くて5万円くらいが値引きの幅です。普通車は車両の本体価格にもよりますが、10万円前後でしょう。

よく、「社割りくらいできるだろ?」という方がいますが、はっきりいってお客様は社員ではありませんよね。どこの世の中に、社員でもないのに社割りを要求してくる人がいるでしょうか?一般常識内で考えましょう。

本当に良いお客様にだったら、頑張ってあげたい気持ちが沸くものです。値引きで頑張れない時は、下取り車があれば査定金額を相談するとか、買取屋が高ければそこに売って、新車だけの購入で考え直すことも必要です。

終わりに

車を購入するときに、皆さんこぞって気にされるのが『値引き』ですよね。元ディーラー営業の身としては、こだわられ過ぎも良くないかなぁ・・・なんて思ったりもしますが、大きな買い物ですから当然のことかもしれませんね。

先日、リフォームの相談にショールームへ足を運んだときに、営業の方に「値引きはできないんです」と言われて、ふと思い出したことがあったのです。

『決算期なんだから値引き沢山できるでしょ?』

とお客様に言われたことがあったと。

そもそも値引きを期待してはいなかったですし、何でもかんでも値引きを要求するのはどうかと思うのですが、大きな買い物の場合、必ずと言っていいほど”値引き”というキーワードを言われる方が多いのでしょうね。

車も然りです。

値引きしてもらうのが当たり前と思うかがほとんどで、そういう販売の仕方を続けてきたのだから当然だとは思います。ただ、値引きして欲しいと思うならば、購入する側も営業マン相手に誠意を見せなければ、なかなか良い条件は引き出せないので、これから購入を検討する方は、ぜひ「この人のために頑張ってあげたい」と思わせる人であって欲しいと思います。

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