数珠は女性用ってあるの?色や大きさの目安!
先日、母から数珠をもらいました。結婚するときに持たせようと思っていたらしいのですが、なんだかんだと3年が経ち、ようやく手元に届いた数珠。
白珊瑚の本連と呼ばれる数珠だそうです(保証書にそう書いてあったので)。
自分で買うなら、薄いピンクや紫にしたかもなぁ・・・なんて思いながら数珠を眺めていて、ふと思ったんです。「数珠って何をどう基準にして選んで買うんだろう?」と。
よくよく考えると、男性と女性が持つ数珠は色や大きさに違いがあるような気がするし、輪が一輪のものもあれば、私がもらった数珠のように本連と言って、輪が二輪のものもあるんですよね。
自分で数珠を買おうか・・・と思っている方も、普段からホイホイ買うものでもないので、以外と数珠の選び方をご存知ないと思うんです。
そこで、今回は以外と知らない数珠を購入する際に女性が気をつけたいポイントを調べてみました。宗派や地域による違いで、使えるものと使えないものもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
女性用の数珠は宗派がポイント!
数珠というのはお葬式のときだけ使うと思っている方も多いと思います。実際のところは、お守りの1つなので、普段から持ち歩くのが良いとされています。最近ではブレスレットタイプの腕輪数珠と呼ばれるものもありますね。
数珠にはそもそも
- 略式(片手)数珠
- 正式数珠
の2種類が存在しています。
数珠は多くの珠を繋いで輪にしていて、珠の数は108個のものが正式です。宗派によって形が異なるんですね。数珠の108珠の由来は”108の煩悩を消滅させる功徳があるから”といわれています。この正式な数珠を「本連数珠」や「二輪数珠」と呼びます。
それに対して、珠の数を減らして手軽に持てるのが、略式数珠です。「片手数珠」や「一輪数珠」と呼びますが、珠の数は18~43個くらいで作られていて、大きい珠で作られる場合は数が少なく、小さい珠の場合は数が多くなります。
基本的に数に決まりはないそうです。
そして、数珠は持つ人の宗派によって決められています。実は、数珠を選ぶときに一番気をつけないといけないポイントが宗派なんです。ご自分の宗派によって使って良い数珠と使えない数珠とに分かれているんです。
ちなみに、ブレスレットタイプの腕輪念珠は数珠を簡略化したものではありますが、略式数珠ではないので数珠として使うことはできません。
では、まずは宗派による違いを確認してみましょう。
宗派による違いを押さえておこう!
女性が数珠を選ぶときにまず押さえなければいけないポイントその1です。宗派全部で8種類あり「八宗(はっしゅう)」と言います。天台宗・真言宗・浄土宗・浄土真宗本願寺派・真宗大谷派・臨済宗・曹洞宗・日蓮宗で八宗ですね。
実際に数珠を選ぶときは
- 天台宗
- 真言宗
- 浄土宗
- 浄土真宗本願寺派・浄土真宗大谷派
- 臨済宗
- 曹洞宗
- 日蓮宗
で分けられています。浄土真宗は本願寺派と大谷派に分かれていますが、数珠の選び方は一緒で、持ち方が異なります。
正式数珠は、宗派によって形が異なるんです!!
基本をベースに丸環がついたり、房のつき方が違ったりもするんです。
簡単にまとめてみました〜。
宗派 | 選び方 | 特徴 |
天台宗 |
※天台宗の正式は得度した人のみ | 平玉の数珠が多い |
真言宗 |
| その形から振分数珠とも呼ばれる。真言宗以外の宗派でも用いるので八宗用ともいわれる。 |
浄土宗 |
| 二つの輪違いのものに丸環がついている 輪違い数珠が多くい 時宗用としても使える |
浄土真宗 |
| 女性用は主玉が108個の数珠が多い |
臨済宗 |
| 女性用は頭付房が付いている数珠が多い |
曹洞宗 |
| 丸環と呼ばれる金属の輪がついている |
日蓮宗 |
| 片方の親玉に三つの房がある |
八宗兼用 | どの宗派でも使える108玉の本式数珠。宗派が分からない、無宗派でも格式ある本式数珠が欲しい人はコレ。 |
ご自分の宗派ではどのようなタイプを選べば良いか確認できましたか?
基本的に数珠を選ぶ際は、
- 自分の宗派の正式数珠
- 宗派共通の略式数珠
- 女性用二輪の数珠
のいずれかで選ぶことができます。
ただ、表でもわかるように日蓮宗の方は原則、日蓮宗正式数珠しか選べません。日蓮宗以外では浄土宗の場合にも正式数珠を持つ方が多いそうです。そのほかの宗派であれば、基本的には略式数珠か女性用二輪を持つ場合がほとんどだそうです。
女性用二輪と呼ばれるものは、真言宗の正式数珠なのですが、日蓮宗以外の宗派で準正式数珠として使うことができるので、迷ったら女性用二輪を選ぶのも良いかもしれません。また、フォーマルな印象で持つ際も、このタイプがいいですね。
未婚の女性であれば、結婚により宗派が今後変わる可能性もあるので、略式数珠か女性用二輪を選ぶのがオススメです。
もし誰に聞いてもわからない!
私は無宗派なので!
ということであれば「八宗兼用」選ぶといいです。私は母からもらった数珠がどれに当たるのかわからなかったのですが、数珠専門店おサイトで写真とにらめっこして割り出しました・・・八宗兼用の正式数珠でした!
もしくは、真言宗なのかもしれません(^^;;
地域による違いはあるの?
どんな数珠を持つかというのは、地域による違いもあるそうです。地域によって、葬儀用と法事用で色の使い分けがされるんだそうです。
主に、愛知県の名古屋近隣、石川県金沢市近隣だそうですが、葬儀では、正式数珠か女性用二輪の白または無色を使用します。
それ以外の法事の際は色のついた略式数珠を使用するんだそうです。地域の風習があるかどうかも、できれば確認して購入したいですね。
女性用の数珠を選ぶポイントは?
さっそく、選ぶポイントを確認していきましょう。
- 色
- 素材
- 大きさ
の3つのポイントを確認して、お好みのものを選んでみましょう!
珠の色・房の色はどう選ぶ?
珠の色・房の形や色は、基本的に宗派による決まりはありません。地域による違いは多少あるものの、基本的には好みで選べます。もちろん、珠の素材も、宗派による決まりはないのでお好みで選べますよ。
色については、明るい色や華やかな色は比較的若い女性が持ちますね。ご年配の方は落ち着いた色合いを好まれるそうです。女性の持つ数珠というと、水晶のイメージが強くて、あまり色味の強いものや濃い色はいけないのかな?と思っていたのですが、そうでもないのですね。
女性でも濃い色や黒色のものも最近ではよく見かけます。単純に、数珠に使われてる素材によって色が違いますしね。
女性用の数珠に用いられる素材には大きく分けて2種類あります。”木の珠”と”石の珠”です。
木の珠 | 石の珠 |
木の素材
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木の実
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菩提樹というのは、お釈迦さまがその下で悟りを開かれたという木のことなんだそうですよ。その実でつくられた数珠は昔から尊ばれたそうで、経典にも「無量の福、最勝の益を得る」と説かれているんですって!
石の珠の中でも、水晶は、数珠に使われる代表的な珠ですね。仏教で言う七宝のひとつに数えらているんです。弘法大師が師匠の恵果阿闍梨から伝授された数珠も水晶だったんだとか。
これまた、経典に「あらゆる報障を除滅し、一切の悪業染着すること能わず」と説かれているんですって。
なんだかとってもありがたい感じがしますね。
この中で一般的に水晶で紅水晶や紫水晶のような天然石の数珠が人気なんだそうです。女性用の高級数珠材といえばビルマヒスイや珊瑚などがありますが、値段も結構しますね。
房はというと、
略式数珠は二五房と呼ばれるものが主流ですが、以下のような形や材質に分かれています。
- 数珠の房の形・・・梵天房、頭付房、紐房
- 房の材質・・・正絹(天然)と人絹(人口)
*正絹とは混じり物のない絹で人絹とは人造の絹なので正絹の方が良いものです。
オーダーできるお店もありますし、既製品もバリエーション豊かですから、気に入ったものを選びましょう。
大きさは?
女性用として最も一般的な数珠玉のサイズは7mm前後です。
木の実でできたタイプの数珠は、ひと回り小ぶりな6mm前後。ビルマヒスイや珊瑚など美術的な価値のある場合、あえて10mm前後の大ぶりな玉作られることもあるそうです。
比較的、男性よりも小ぶりなものが主流ですね。
終わりに
いかがでしたか?数珠の選び方について参考になりましたか?宗派に気をつけて、地域性を考慮してさえいれば基本的には数珠の色や大きさについての決まりはないので、お好きなものを選べますね。
ご自分で購入される方も、娘さんにプレゼントされる方も、御守り代わりに持てるものでもあるので是非気に入ったものをてにいれることができるといいですね。
私も母からもらった数珠を大事に使うとともに、自分の宗派が何かを確認して(←ここが一番難しそうですが)自分で1つ購入してみようかと思います。
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