読み聞かせの効果は?小学生は学年で内容を見直そう!
今、ご自分のお子さんに読み聞かせている絵本・本はどうやって選んでいますか?年齢によってどんなものを選べば良いかご存知ですか?
読み聞かせの効果は子供の成長には欠かせないものです。
ですが、案外、読み聞かせが子供にどんな影響を与え、どういった効果があるのかを知っている人は多くないのかもしれません。
赤ちゃんが生まれてすぐに絵本の読み聞かせを始めましょう!と子育ての本にも書いてありますよね。でも、どんな本を、どの年齢にというのはなかなか詳しく書かれていないものです。
実は、幼児期、小学生の低学年、中学年〜高学年では選ぶ本も得られる効果も違うのだそうです。
そこで、今回は読み聞かせで得られる効果について調べてみました。
さらに、小学校時代にスポットを当ててみました。これは、低学年、中学年、高学年で選ぶ基準が大きく異なることが分かったからです。
小学生のお子さんをお持ちで、どんな本を選べば良いか悩んでいる方。
これから子育てをしていく上で、子供にどんな本を選んであげれば良いか不安な方。
そんな方々の悩みが少しでも解消されたら嬉しいです。
私自身、幼児期の双子のために絵本を選ぶときの基準を作っておきたいですし、今後大きくなっていくにつれて、本を通していろんなことを学んでもらいたいと思って書くことを決めました。
目次
読み聞かせの持つ効果とは?小学生にも効果はあるの?
まずは簡単に読み聞かせにの効果ついて書いていきます。
まだ自分で発語したり、文字を読めない子供に読み聞かせをし、子供が自分で読めるようになれば読書へと変わっていくのですが、そもそも、本を読むことには以下のような力を養う効果があります。
- 知識力
- 発想力
- 想像力
- コミュニケーション能力
- 思いやり
- 論理的な思考
ここでは深く触れませんが、0〜3歳頃までの読み聞かせは母親とのコミュニケーションツールの一つでもあります。3〜7歳頃まで、要は小学校に上がる頃までは、絵本を通して様々な体験をすることが、脳へ良い刺激を与えてくれるそうです。
以上のことを踏まえると、上にあげた6つの力を養っていく本番としては、小学校に上がってからの読み聞かせや読書にあるといえそうですね。
読み聞かせや読書は、子供の成長に良い影響を与えてくれるのはわかりました。ですが、小学生にどんな本を選べばいいのか?成長に合わせて何か変えるのか?ははっきりしませんね。
そこで、小学生の読み聞かせについて、学年別にどんな本を選ぶと良いのか?その理由は何かについて調べてみました!
小学生への読み聞かせの効果とポイント
小学生になると、1年生や2年生でも文書を読めるようになってきます。絵本だけでなく、児童書も読むようになりますよね。小学校では学習指導要領に基づいて、国語の授業があります。「1年生・2年生」、「3年生・4年生」、「5年生・6年生」の3つの段階に区切られて、目標を定めて授業が進められています。
読むこと、書くこと、伝えることや話すことを学んでいくわけですが、この指導要領の狙いにうまく合わせて絵本や児童書が選べるといいですよね。
そこで、学年別の指導要領を元に、読み聞かせや読書から得られる効果と、そのポイントについてまとめてみます。年代は大きく3つに分けてみました。
- 低学年(1年生・2年生)
- 中学年(3年生・4年生)
- 高学年(5年生・6年生)
1つずつ見ていきましょう。
低学年(1年生・2年生)はまだまだ読み聞かせてあげましょう!
小学1年生や2年生は年齢で言えば6〜8歳。小学生になると母親からの読み聞かせをうっとうしく思う子供も出てきます。子供も成長し、自分で読む力が備わってくるので、当然といえば当然ですね。
しかし、小学校に上がるまでに読み聞かせてもらった絵本などの効果で、物語や昔話などをじっくり楽しめるようになります。お話の中の世界を思う存分味わうためにも、まだまだ読み聞かせてあげましょう。
もし、嫌がられたら無理強いはよくありませんが、読み聞かせをせがまれたなら逆に喜んで読み聞かせてあげましょう♪小学生という時期は読み聞かせから子供の読書へと変わる時期でもあるのです。
さて、小学生低学年になったら、本を選ぶ際は幼児期よりもグレードアップした内容で選んであげたいですよね。
学校の指導要領ではこの時期は「話す・考える・聞く・書く・読む」ことの基本を作ることが目標とされています。基本的に、相手との対話を通して学んでいく内容ですね。この時期は、読み聞かせを通じて、生活体験を増やすのも良いですが、同年代の登場人物、友達、家族がテーマの内容なども良さそうですね。
実際に1年生2年生のお子さんをもつお母さんたちから人気のある絵本は、
- 『おこだでませんように』作: くすのき しげのり 絵: 石井 聖岳 出版社: 小学館 発行日: 2008年06月
- 『100かいだてのいえ』作: いわい としお 出版社: 偕成社 発行日: 2008年05月
- 『エルマーのぼうけん』作: ルース・スタイルス・ガネット 絵: ルース・クリスマン・ガネット 訳: 渡辺 茂男 出版社: 福音館書店 発行日: 1963年07月
- 『ふたりはともだち』作: アーノルド・ローベル 訳: 三木 卓 出版社: 文化出版局 発行日: 1987年03月
- 『きょうのおやつは』作: わたなべ ちなつ 出版社: 福音館書店 発行日: 2014年10月10日
- 『りゆうがあります』作: ヨシタケシンスケ 出版社: PHP研究所 発行日: 2015年03月07日
などがあります。内容としては、身近な生活の中の出来事や、友達、家族がテーマなものが多いですね。お話をじっくり楽しめるようになっているのだから、登場人物の気持ちや世界観を感じられるように、読み聞かせてあげたいものですね。
読み聞かせ卒業?中学年(3年生・4年生)になったら大作にチャレンジ
読み聞かせもそろそろ終了か・・と少し寂しい気持ちになるかもしれませんね。でも、喜ばしいことでもあります。お子さんが自分で本を読むことができるようになったということですからね!
まだ難しい文章や表現は読む手伝いをしてあげたり、子供が読む本を自分も読んでみて、大切なところを読み聞かせてあげるのもいいと思います。これからは一緒に選んだり考えたりする楽しみもありますよ。
8歳を過ぎたあたりから、子供の脳は長い文脈も理解できるようになってくるそうです。このころからは、シリーズものや大作に挑むのもいいですね。学習指導要領では「調べる・相互関係に注意し読み書きする」というような1年生、2年生よりも難しい目標が出てきます。
長い文脈が理解できるようになってくるわけですから、前後関係や相互関係が感じられるようなものや、調べることについて体験できるようなものを選ぶと良さそうですね。
内容としては
- ファンタジー
- 科学本
- 歴史文学
- 海外文学
などが良いそうです。
おすすめの絵本はとしては、
- 『1つぶのおこめ』作・絵: デミ 訳: さくま ゆみこ出版社: 光村教育図書発行日: 2009年09月
- 『ぼくのかえりみち』作・絵: ひがし ちから出版社: BL出版発行日: 2008年10月
- 『ウェン王子とトラ』作・絵: チェン・ジャンホン 訳: 平岡 敦出版社: 徳間書店発行日: 2007年06月
- 『りんごのおじさん』作: 竹下 文子 絵: 鈴木 まもる出版社: ハッピーオウル社発行日: 2008年07月
- 『時の迷路 恐竜時代から江戸時代まで』作・絵: 香川 元太郎出版社: PHP研究所発行日: 2005年03月
などが人気ですね。
この頃、学校で身につける力にプラスして、本を通して日常生活とは異なる世界を味あわせてあげると、さらに脳に良い刺激が与えられるんだそうです。
- 同年代の主人公・・・自己投影ができる登場人物
- 日常+非日常・・・日常の中にある冒険
- シリーズ
というキーワードで選ぶのがオススメですね。
自分を投影できる登場人物と一緒に、様々な経験をすることで知識へと変換され、より充実するそうです。私も読んできましたが、「ハリーポッター」「ナルニア国物語」「指輪物語」などのシリーズ物は人気もあり、このキーワードにぴったりですね。
高学年(5年生・6年生)になったら・・・
読み聞かせの時期は過ぎてしまっていますが、高学年向けの絵本もあります。大人向けの絵本も出版されている程ですから、年齢で絵本を読んではいけないというわけでは、もちろんありません。
5年生や6年生ともなると、学習指導要領には「書く、話す、読む」の内容に目的や意図を持つことがプラスされます。この頃になると、考える力を鍛える時期に入っていくようですね。
おすすめは
- 『たいせつなこと』作: マーガレット・ワイズ・ブラウン 絵: レナード・ワイズガード 訳: うちだ ややこ出版社: フレーベル館発行日: 2001年09月
- 『ウエズレーの国』作: ポール・フライシュマン 絵: ケビン・ホークス 訳: 千葉 茂樹出版社: あすなろ書房発行日: 1999年06月
- 『綱渡りの男』作・絵: モーディカイ・ガースティン 訳: 川本 三郎出版社: 小峰書店発行日: 2005年08月
ちょうど、10歳後半は物の分別を学んでいく必要がある時期でもあります。苦しみや悲しみを知ることで、人への思いやりを育てていきます。
そこで、10歳以降は負のテーマに触れる物も取り入れていきましょう。
人を傷つけたり、大切な人を亡くしたり、国同士が争うこと・・・実際には体験できない事から学ぶことは、読書を通して疑似体験をすることが必要です。
読み聞かせの習慣付け方法
これはいたって簡単です。読み聞かせの習慣をつけるのには「寝る前に読む」のが一番効果的と言われています。
寝かしつける傍で、絵本を読んであげることから始められます。子供が大興奮するようなものは避けたほうがいいかと思いますが、子供が大好きな絵本を優しい口調でゆっくり読んであげるといいですね。
寝る前の習慣ができたら、他の時間にも読み聞かせの習慣をつけていきましょう。
午前中のお昼寝の前とか、夕飯のあとなど、ゆっくりと時間が取れる時がいいですね。年齢が上がっていくにつれ、自分で読めるようになります。
そういった場合は
「ママに読んでほしいな〜」
などと言って、ママのために子供に読み聞かせてもらうというのも良いそうです。自分で読書をする力が養えるそうですよ。
最後に
読み聞かせについて、その効果とポイントを調べてみました。小学生でも年齢によって、子供の成長度合いに合わせて本を選ぶ必要があることがわかりました。
年齢によって何がどう違うのか?違いを知っていれば、読み聞かせをするときも、一緒に本を選ぶときも、プレゼントするときも一味違った選び方ができると思います。
特に意識もせずに絵本や本を選ぶよりも、その先にある子供への効果を知って、選んであげられたらいいですよね。
また、書店や図書館の蔵書の中には全国学校図書館協議会が選定した「よい絵本」というものがあります。
「よい本」という名前でリスト化されており、学校、家庭、地域で子どもたちへの読み聞かせや、絵本をすすめる時の本を選ぶ助けとなるものです。選定された優れた絵本のリストなので、何を選んだらよいか迷ったら、このリストに載っている本を読んでみるもの1つの手ですね。
このリストは、乳児〜中学生向けの絵本が年代別にリスト化されています。WEBで目録を見ることもできますよ。下記のリンク先より、解説目録が見れるようになっています。
目録には、本の題名、作者など書籍の情報と、装丁、あらすじが書かれています。
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